-
い
い
(終助)
1
〔男性が同輩以下もしくは同輩に対して使う。まれに高年の女性も使う〕親しい
間柄にある相手に気楽な気持で質問する文の末に付けて用いる。〔「ね」よりは
ぞ
んざいな言い方〕
用例
?
作例
元気
か
―
それは何
だ
―
どうし
た
―
2
〔主として男性が使う〕「心外だ
」とか、そうしてくれなくては困るという意味
の文の末に付けて用いる。〔「よ」より
は相手を責める意が強い〕
用例
?
作例
何言ってん
だ
―
僕がやったとでも言うの
か
―
p>
うそ
だ
―
おどかす
な
―
早くし
ろ
―
3
相手に何かを訴えたい気持を表わす文の末に付けて用いる。
用例
?
作例
大変
だあ
―
!
!
いけない、まちがえちゃっ
た
p>
―
を
を
Ⅰ
(格助)
1
その動作
?
作用の及ぶ対象や結果がど
ういうものであるかについて示す。
用例
?
作例
子供
―
泣かせる
本
―
読む
湯
―
沸かす
教え
―
請う
家、貧(ヒン)にして良妻
―
思う
p>
恩
―
売る
<
/p>
御託(ゴタク)
―
並べる
彼
―
たよりに道
―
求め続ける
もっと光
―
目には目
―
、歯には歯
―
お買物には当店
―
2
移動性の動作の行われる場所がどこであるかについて示す。
用例
?
作例
わが道
―
行く
道の右側
―
歩く
山道
―
登る
階段
―
おりながら
角
―
曲がる
舟で川
―
渡る
3
向く方向について示す。
用例
?
作例
上
―
向いて歩こう
4
どこが起点となってその動作が行われるかについて示す。
用例
?
作例
毎朝八時に家
―
出る
< br>
それは六時
―
ちょっと回った
ころだった
車
―
おりる
故国
―
離れて三年
師の許(モト)
―
去る
5
その動作
?
作用が継続する期間について示す。
用例
?
作例
一日
―
日曜大工で過ごす
毎日毎日
―
猫を相手に暮
らす
寝たっきりで五年
―
送る
今
―
盛りと咲き乱れる
Ⅱ
(終助)
〔雅〕感動の気持をこめて、それを取り上げることを表わす。
用例
?
作例
なたねの大きさ
―
おはせし
―
ただしこの玉たはやすくえとらじ
―
Ⅲ
(接助)
〔雅〕ある事柄を提示して、それに関連の有る叙述に結びつけることを表わす。
用例
?
作例
よくもあらぬ形
―
〔=姿であるのに〕
深き心も知らで
あすは物忌(モノイミ)なる
―
〔=物忌だから〕
門(カド)強くさせよ
わい
わい
(終助)
そのことについて快
?
不快などの気持をこめて、改めて
△
受けとめる(思い起こす)
ことを表わす老人語。
用例
?
作例
大変な事になった
―
これで、やっと安心出来る
―
わ
わ
(終助)
1
〔女性語〕自分の
△
主張(判断)など
を相手に納得させたり
自分で確認したり
す
る気持を表わす。
用例
?
作例
知らない
―
存じません
―
2
何かに感動した気持を表わす。
用例
?
作例
まあ、きれいだ
―
< br>居る
―
、居る
―
、黒山の人だ
3
驚きあきれる気持を表わす。
用例
?
作例
電車は込む
―
台風にあう
―
で、散散な旅行だった
よな
よな
(終助)
〔雅〕感嘆の気持を込めて確認したり
念を押したり
することを表わす。
用例
?
作例
はかなき世の中の癖にて
―
四部の弟子は
―
〔=だな〕、比丘(ビク)より
は比丘尼(ビクニ)は劣り
…
よ
よ
(終助)
〔口頭〕
< br>主体の意志
?
感情
?
判断
?
意見などを強く相手に押しつけようとする
気持を
表わす。
用例
?
作例
行こう
―
早くしろ
―
ちょっと待って
―
それは違う
―
これはおいしいわ
―
また来る
―
いいか、十時だ
―
今度はあなたの番
―
何言ってるの
―
分からないのか
―
〔「よう」ともなる〕
< br>
やら
やら
Ⅰ
(副助)
1
断定的に判断出来ない気持を表わす。
用例
?
作例
何
―
言っている
中野の南町と
―
に家を建てたそう
だ
来るの
―
来ないの
―
はっきりしない
何
―
白い物が浮いている
だれ
―
が来た
2
同種の物事のうち幾つかを例示することを表わす。
用例
?
作例
お花
―
お茶
―
を習う
Ⅱ
(終助)
全く見当がつかないことを表わす。
用例
?
作例
完成するのはいつのこと
―
とんぼつり、今日は
何処
(ドコ)まで行った<
/p>
―
やい
やい
〔口頭〕
Ⅰ
(感)
ぞんざいに呼びかける言葉。
用例
?
作例
―
、返事をしろ
Ⅱ
(終助)
軽く命令したり
強調したり
する意を表わす。
用例
?
作例
よせ
―
いらない
―
や
や
Ⅰ
(副助)
1
同種の物事を限定して示したり
(例示的に)並べたり
することを表わす。
用例
?
作例
新聞
―
雑誌を読む
赤いの
―
白いの
―
青いのなど
2
〔雅〕疑問の意を表わす。〔終助詞的にも用いられる〕
用例
?
作例
ここに
―
いますなど問ふ
天の人にも負けん
―
〔=
負けることが有ろうか。よもや有るまい〕
Ⅱ
(接助)
「何かをする時に当たっては」という意を表わす。
用例
?
作例
この計画が発表される
―
、『騒音
p>
?
振動
?
排ガスな
どの自動車公害が出る』
と沿線
住民が反撥(パツ)
電車が止まる
―
いな
―
〔=止まるか止まらないかのうちに、反射的に〕、乗客が入口
に殺到した
Ⅲ
(終助)
1
同輩
?
目下の者を軽く促す気持を表わ
す。
用例
?
作例
もう帰ろう
―
早く行け
―
2
自分自身に言い聞かせるような気持を表わす。
用例
?
作例
君が行かなきゃつまらない
―
3
名前のあとに付けて、呼びかけることを表わす。
用例
?
作例
太郎
―
、ちょっとおいで
4
〔雅〕感動の気持を
込めて文を終止したり、その言葉を述べることを表わす。
用例
?
作例
悲しいかな
―
松島
―
ああ松島
―
< br>松島
―
古池
< br>―
蛙(カハヅ)飛び込む水の音
もんか
もんか
(終助)
〔口頭〕「ものか」の変化。もんかい。
もの
もの
(終助)
理由をあげて、
自分の立場を正当化したり、
自分に加えられた
仕打ちを不当のものと
して非難することを表わす。
用例
?
作例
だって嫌いなんだ
―
そんなこと、知らない
―
〔女性や子供が使う場合は、
多く「もん」の形になる〕
もがな
もがな
(終助)
〔雅〕そうであることを主体が希望する意を表わす。
用例
?
作例
世の中に避(サ)らぬ別れの無く
―
〔
=死別ということが無ければどんなにかよいの
になあ〕
ばや
ばや
(終助)
〔雅〕話し手がそうしたいと願う気持を表わす。
用例
?
作例
あはれ知れらむ人に見せ
―
あはれ、死な
―
酒は飲ませたし、銭は有ら
―
〔=無い〕
< br>
のう
Ⅰ
(感)
のう
(ナウ)
昔、「もしもし、ねえお前さん」の意で人に呼びかけることを表わした。
用例
?
作例
―
、旅のお方
Ⅱ
(終助)
〔各地の方言〕自分がそう感じる事について相手に同意を促す気持を表わす。
用例
?
作例
暑い
―
〔=なあ〕
表記
Ⅰ
は普通、「喃」と書く。
の
の
Ⅰ
(格助)
1
あとに来る言葉の内容や状態
p>
?
性質などについて限定を加えることを表わす。
< br>
用例
?
作例
私
―
本
文学部
―
学生
革
―
かばん
医療費
―
問題
国語
―
教師
異国
―
空
秋
―
雨
東京で
―
生活
母へ
―
手紙
しばらく
―
別れ
富士
―
山
国
―
ため
雪
―
ようだ
娘に着物
―
一つも〔=せめて一枚くら
い着物を〕買ってやりたい
2
p>
あとに来る動作
?
状態の主体であることを
表わす。
用例
?
作例
桜
―
咲くころ
父
―
帰りを待ちわびる
お茶
―
濃いのを飲む
3
上の語を体言として扱うことを表わす。
用例
?
作例
来る
―
〔=こと〕が遅い
安い
―
〔=物〕がいい<
/p>
きれいな
―
を
くれ
魚のうまい
―
< br>が食べたい
これは私
―
〔=の物〕だ
日本語では、『有る』は動詞
である
―
に対し〔=『動詞であるに対し』の口語的な表
現〕、反対語『無い』は形容詞である
4
理由
?<
/p>
根拠
?
主体の立場などを説得的に述べる
ことを表わす。
用例
?
作例
彼は病気な
―
だ
その日は雨が降っていた
―
です<
/p>
君も行く
―
か
?〔=『君も行くか』が、『行く
?
行かない』についての単純
な疑問で
あるのに対し、相手の行くような様子を見て、それを確かめている表現〕
p>
またあした雨が降る
―
< br>か?〔=雨が降るとは一体どうした事なのだろう〕
5
あれこれ列挙して述べることを表わす。
用例
?
作例
狭い
―
〔=とか〕きたない
―
〔=など〕と文句ばかり言う
行く
―
行かない
―
ってはっきりしない
痛い
―
〔=とか〕痛くない
―
って〔=と
かいうどころではなく〕、とてもがまんが出
来なかった
6
同格であることを表わす。
用例
?
作例
友達
―
田中君
店長
―
川口さんを呼んでください
p>
お父さん
―
邦雄
博士は本当の人格者でした
二
―
p>
次〔
4
の口頭語形は、「ん」〕
Ⅱ
(終助)
〔主として女性語
?
児童語〕
1
軽く断定することを表わす。
用例
?
作例
いいえ、違う
―
これです
―
、私のは
とてもいやな
―
2
〔上昇調の発音で〕相手に質問することを表わす。
用例
?
作例
何をする
―
あなたは好きな
―
これでいいと思う
―
3
〔強く発音して〕相手を説得させようとすることを表わす。
用例
?
作例
あなたは心配しないで勉強だけしていればいい
―
ねえ
ねえ
Ⅰ
(終助)
1
長呼による「ね」の強調形。
用例
?
作例
やっぱりだめですか
―
いいわ
―
2
「なさい」のぞんざいな表現「な
い」の変化。相手に何かをすすめたり頼んだり
することを表わす。
用例
?
作例
さあ、そこんとこどき
―
どき
―
すし食い
―
Ⅱ
(感)
?
ね
〔「ねーえ」は女性語〕
ね
ね
Ⅰ
(終助)
〔「ねえ」ともなる〕
1
相手に同意を求める気持を表わす。
用例
?
作例
いい天気です
―
おもしろい
―
2
事の真偽などについて相手に確かめる気持を表わす。
用例
?
作例
集合時間は十時です
―
どうだ
―
、やっぱりだめか
3
相手を納得させようとする気持を表わす。
用例
?
作例
そうは思わない
―
これがいい
―
実は
―
、今度の休みに
―
、例の件をやることになったんだ
Ⅱ
(感)
親しい間柄にある人に対して、注意を喚起したり念を押したりする気持を表わす。
p>
用例
?
作例
―
、おかあさん、いいでしょう
―
、分かった
に
に
Ⅰ
(格助)
1
動作
?<
/p>
作用を受けた結果、その事物が存在する場所を表わす。
用例
?
作例
自動車が門の前
―
止まっている
本棚
―
本が並べて
ある
バス
―
乗る
壁
―
地図を貼(ハ)る
2
変化の結果、生じたものであることを表わす。
用例
?
作例
湯が水
―
なる
信号が赤
―
変わる
豆をひいて粉
―
する
3
動作
?
作用が、その相手
△
に対
して(から)行われることを表わす。
用例
?
作例
君
―
だけ話す
神
―
誓う
<
/p>
学生
―
やらせる
先生
―
しかられる
母
―
教わる
君たち
―
は世話になったね
ご家族の皆様
―
はお元
気でいらっしゃいますか
即刻改める分
―
は格別とがめるものではない
4
動作
?<
/p>
作用が、どんな状態
?
状況で行われるか
、ということを表わす。
用例
?
作例
暗いうち
―
起きる
卒業
―
際して
言うなり
―
なる
会わず
―
帰る
用心
―
用心を重ねる〔=いやが上にも
用心する〕
泣く
―
< br>〔=泣こうとしても〕泣け
ぬ
思い
言う
―
言われ
ぬ
〔=筆舌に尽くせぬ〕苦しみ
行く
―
〔=こと〕は行くが、少し遅れる
大揺れ
―
揺れる
< br>
5
その状態を認めさせるものとしての基準や対象を表わす。
用例
?
作例
A
は
B―
等し
い
海
―
近い町
父
―
似た子
一日
―
一度
きびしさ
―
欠ける
才能
―
恵まれる
私
―
はよく分かる
本
―
もいろいろ有っ
て、全く無益なものも多い
6
p>
動作
?
作用が何を目的として行われるかを
表わす。
用例
?
作例
昼は食事
―
帰る
駅まで迎え
―
出る
本を買い
―
行く
7
そのものに、さらに何かを添える意を表わす。
用例
?
作例
竹
―
雀(スズメ)〔=竹と雀は付きも
のだ〕
鬼
―
金棒〔=強い鬼の上に、さらに金棒を加える〕
パン
―
〔=と〕ミルク
―
〔
=と〕卵
8
動作の継続
?
反復を表わす。
用例
?
作例
待ち
―
待った
揉(モ)み
―
揉む
揺れ
―
揺れている
Ⅱ
(終助)
〔
Ⅲ
の変化〕
何かの事情でその通りにはならなかった事に対して
、それが実現した場
合の事を想定して感動することを表わす。
用例
?
作例
母が生きていてくれ
たら
、どんなに楽
しかっ
たろう
―
もしもあの車両に乗ってい
たら
、死んでいたで
あろう
―
Ⅲ
(接助)
〔雅〕後件に述べられる動作
?
作用が
どんな状態で行われるかを表わす。
用例
?
作例
それを聞く
―
、うれしき事限り無し<
/p>
その山見る
―
、さらにのぼるべきやう無し
なん
なん
〔雅〕
Ⅰ
(副助)
〔「なも」の変化である「なむ」の変化形〕直前の語を強調すると共に、それを受け<
/p>
る述語と照応させることを表わす。
用例
?
作例
きのふ
―
都にまうで来
つる
柿本人麻呂(カキノモトノヒトマロ)
―
〔=は実に〕歌の聖(ヒジリ)なり
ける
p>
…
と言ひつつ
―
〔=と言って(かく歌を詠じた)〕
Ⅱ
(終助)
その事の実現を心から願う気持を表わす。
用例
?
作例
大船に舵(カヂ)しも有ら
―
〔=舵と
いうものが有ればいいなあ〕
君が心は我(ワレ)に解け
p>
―
〔=冷たい心が解けてくれればいいがなあ〕
なあ
なあ
(終助)
「な
Ⅱ
3
~
6
」により強く主体の感情をこめた言い方。
な
な
Ⅰ
(感)
相手の関心を自分に向けさせたり自分の言うことを納得させようとしたりする気持
p>
を表わす。
用例
?
作例
―
、君もそう思うだろう
―
、聞いてくれよ
Ⅱ
(終助)
1
相手に何かを禁止することを表わす。
用例
?
作例
そこを動く
―
二度とする
―
よ
< br>そんなにあわてる
―
よ
2
〔近世の江戸語からみえる表現〕
気安くつきあえる相手に対する命令を表わす。
〔ぞんざいな表現〕
用例
?
作例
あっちへ行き
―
あぶないからやめ
―
3
自分の主張
?
判断などを相手に納得させたり自分で確認したりなどする気持を表
わす。
用例
?
作例
私はそうは思わない
―
たぶん違うだろう
―
一緒に行こう
―
ちょうだい
―
君もやってくれる(だろう)
―
まちがいない
―
遅れないで来いよ
―
急げばまにあう
―
もうこれでおしまいだ
―
4
何かの実現を心から望む気持を表わす。
用例
?
作例
早く来ないか
―
待っててくれてるか
―
晴れるといい(が)
―
5
直接的な感動を表わす。〔雅語で
は、人から伝え聞いたり想像をめぐらしたりな
どして、しみじみと物を思う内なる感動
を表わす場合に多く用いられる。例、
「花の
色は移りにけり<
/p>
―
」〕
用例
?
作例
うれしい
―
ほんとにきれいだ
―
よく出来た
―
6
自分の言葉を相手に納得させようとする気持を表わす。
用例
?
作例
これは
―
、大切にするんだよ
お前は
―
あわてん坊
だから
―
〔
6
は男性が使う。
3
~
6
は「なあ」ともなる〕
Ⅲ
(副助)
〔雅〕それを禁止することを表わす。
用例
?
作例
―
行き
そ
―
来(コ)
そ