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外国語教授法は、
合理的で効果的な外国語教
育を行うための理論とその方法論からなっ
ています。
それぞれ
の教授法は、
開発者の言語観や学習観、
学習者の学習目的と学
習の条
件、
期待される能力などによって異なった練習方法や指
導理論を出張しているが、
日本語
教育でもいろいろな外国語教
授法を取り入れて、
教育の効率化を図っています。
多様化が<
/p>
進む今日の日本語教育では、
いろいろなタイプの教育が求められ
ているから、
教師はなる
べく多くの教授法を研究し、状況によ
って使い分ける工夫が必要です。
1、文法翻訳法―18世紀まで
中世
ヨーロッパのラテン語教育から始まった古典的な教授法です。
文法の習得と文献読
p>
解を目的とし、
文法規則、
格変化、
語彙などの暗記や日常生活でのコミュニケーションと
はかけ離れた文
の翻訳が学習の中心となります。
この文法翻訳法の特徴は、
文法の理解を徹底させ、
目標言語を母語の翻訳を双方向で行<
/p>
わせることにあります。
ある意味では
、
翻訳を与える教授法ほどやさしい教え方はありません。
時間
の無駄もあ
りません。しかし、学習者の将来を考えるとこの方法は幾つかの危険性を含
んでいます。
一つには、
内容のみを理解したことに満足し、<
/p>
文の構造上の問題点を理解しないまま学習
が終了したと思い込ん
でしまいます。これでは、
応用がきかない。時としては、
原文
より
も訳された母語のほうに関心が注がれ、
外国語は断片的に
しか学ばない。
また、
常に一語
一語母
語に直さないと理解できなくなる習慣を身につけてしまう恐れがあります。
2、自然法―19世紀
19世紀半ばには、
ヨーロッパ諸国間の往来が盛んになり、
話せる外国語教育の必要が
強くなりました。
そのた
め、
文法翻訳法への批判が高まり、
語学教育の専門家たちは新
し
い教授法を提唱し始めました。
彼らは幼児が母語を学ぶ過程
を観察し、
同じ方法を外国語
教育へも応用するべきであると出
張しました。これらの教授法は「自然法」と呼ばれ、
、
20世
紀に入って開発された
「直接法」
のきそとなりましたが、
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当時の外国語教育の流れ
を変えるには至りませんでした。
3、直接法ー20世紀前半
自然法の
信奉者たちは、言葉の意味を実物を示したり、動作で理解させたりしながら、
学習者の
母語を使わずに教えることができると出張しました。
新しい語彙は既習の語彙を
使用して教えます。
この教授法は「直接法」
として発展しました。最も代表的なのはブル
リッツの教授法です。
直接法は外国語を学習者の母語を媒介しないで目標言語で
「直接に」
教える教授法の総
称です。
ナチュラル
?
メソッドやサイコロジカル
?
メソッドのほかにも、
フォネティック?
メソッド
(
phonetic method
)
、
オーラル
?
メソッド
(oral method)
、
p>
さらに
TPR
(
t
otal
physical
response
)やナチュラル?アプローチ
(natural approach
)
などが「直接法的」といえます。
直接法の特徴的な指導方針:
1、語彙や表現の意味は、実物や絵、写真、動作で伝える。
2、文法や用法は、説明せずに例文によって帰納法的に理解させる。
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3、教師は学習者の母語を使用することはない。
(し
たがって教師は、学習者の母語を知
っている必要はない。
)<
/p>
4、学習者達の母語が共通でなくても、媒介語として使うので
はないから支障はない。
5、抽象的な意味の語彙は、初級段
階では教えることはできない。
(中級以降でも概念を
正確に理
解させるのは難しい)
。
6、文字は、会話能力が相当程度高くなるまではおしえない。
長所と言われている点
1、媒介語を使わないので、学習者が目標言語に慣れるのが
早い。
2、翻訳をしないので、目標言語で考える習慣ができ
る(ただし直接法で教えられても、
学習者はそれを母語で考えているのだという説もあ
る。
)
3、口頭での言語の訓練が中
心なので、
ヒアリング、
スピーキングの能力育成に向いてい<
/p>
る。
短所と言われている点
1、媒介語を
使用しないため、意味の説明が回りくどく、正確に伝わらないこともある。
2、説明や例文提示のために、教師が話す時間が長くなり、学習者の発話時間が減る。
3、初級段階では文字の教育が行われないので、学習者によって失望
することもある。
4、媒介語を使用せず、
< br>目標言語だけですべてを処理しようとするため、
教師の負担が大
きい。
純粋な「直接法」
の場合は、
教師も教材も媒介語を使わないので、
多忙な学習者や上達
を急ぐ学習者には嫌われます。
ですから、
現在だは折衷的な教授法がとられることが多く
なっ
ています。
折衷法
(1)
は、
テキストでのみ媒介語を使い、
直接法的に授業を進める方法です。
(2)
は。<
/p>
教材には媒介語が使われていませんが、
教師が学習者の母語を使
って対訳や文法の解
説をする教授法です。
媒介語をどう扱うかは、
教師の語学
能力や信奉する教授法にもかかわりますが、
第一に
考えるべき
ことは、
学習が必要とする能力を効率的に育成するのには、
ど
の方法がいいか
ということです。
4、オーディオ?リンガル?アプローチ(
audio-
lingual apporoach
,
AL
< br>法)
オーディオ?リンガル?アプローチは、
第二次世界大戦後米国で開発され、1950年
代から1960年代にか
けて日本語教育を含む世界の外国語教育で採用された教授法で
す。
最近の教授法理論では古い教授法の代表のように扱われていますが、
かつての日本
語
教育に圧倒的な影響を与え、今でも練習方法などに疎に技法が使われています。
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この教授法は、
当時の最も有力な言語学
理論の構造言語学と行動心理学かな言語理論と学
習理論を援用していましたので、
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当時としては最高の教授法と考えられていました。
加え
て、
その教授手順がはっきり定められていたこともあって、
教師にとって教えやすい教授
法でしたから、急速に世界中に普及しました。
1960年代の後半から、
より新しい言語学や心理学の立場からの理論面での批判が出
されて、
次第に当たれしい教授法に取ってかわられるようになります。
代表的な批判
1、
理論面では、
< br>オーディオ?リンガル?アプローチの基礎理論となっている行動心
理学が認知心
理学から、
構造言語学が変形文法理論から批評されて、
その根
拠が失われた。
2、
ミム?
メム練習や文型練習のような教師主導の口頭練習では、
言語を操作する能
力は向上させられるが、自発的に分を創造する能力や場面
にふさわしい発話をする能力、
相手と状況に合ったやり取りをするコミュニケーション
の能力などは育成できない。
3、
初歩の段階から母語話者と同じような音声的、文法的正確さが要求されるので、
言語習得能力の低い学習者の場合は、
それに応えることができず、<
/p>
大きな苦痛を与えるこ
とになる。
4、
口頭練習を優先するオーディオ
?リンガル?アプローチでは、
文字教育が遅れる
ため、文字へ
の関心の高い学習者は、不安に陥ったり、不満を抱いたりすることになり、
学習の阻害
要因になる。
5、
教室内でのミム
?メム練習や文型練習は上手にできるのに、
< br>実際のコミュニケー
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